しんぶん赤旗九州・沖縄面2008年7月23日(水曜日)
水曜随想
中東、アフリカ、欧州への安全保障調査の旅
衆院議員 赤嶺政賢
衆院安全保障委員会として中東とアフリカ、欧州の調査があり、私も参加してきた。いずれも、自衛隊が派兵されている国、あるいはこれから派兵しようとしている国が調査地に選ばれた。私にとっては憂鬱このうえない。ところが、現場で見たのは国内では全く伝わってこないものが多く実りも多かった。
「ゴラン高原」にはイスラエルとシリアの停戦ラインがひかれ、両国の兵力を引き離すための国連監視隊が置かれている。シリア側の羊飼いたちが停戦ラインをこえていることが問題になっていた。停戦ラインを確認するのは国連の文民職員の仕事で、この作業に従事しているのは日本人女性の国連職員だった。
彼女は「停戦ラインというのは国境線ではありません。ゴラン高原はイスラエルが占領している場所であり、停戦ラインを超えた羊飼いたちは、父親の時代に放牧できた場所がなぜいまはだめなのだという思いを持っています。停戦ラインの向こうもシリアなのです。」と説明してくれた。
国連PKOの司令官とも懇談できたが、彼は「ゴラン高原の和平は政治交渉によってしかもたらされない。最近はじまった両国の政治交渉が成功することを期待している」とのべた。
スーダンのPKO本部では、国連のアシュラフ・カジ特別代表と会見できた。調査団のなかから、「スーダンPKOで自衛隊はどんな役割を果たすのか」という質問がとんだ。ガリ氏の答えは「PKOは一万人の展開がおわっている。国連PKO局と相談してきめたい。」ということだった。地元のPKOが日本に要請したものでないことがはっき理解できた。
ヨーロッパのある国の日本国大使は長年の経験をふまえながら日本外交について語った。「(軍事ではなく)民間企業が世界で努力しているなかで戦後の日本の(外交的)地位はあがっていった。」「戦前の日本のように軍事的にかっこうよくすすめたやりかではだめなことははっきりしている」「戦後のあゆみかた(平和外交)はそれでいいと思うのだが、そのように考えない外務官僚が(東京に)いる」ときびしく批判した。今回の旅の中で一番印象に残る場面であった。
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